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ブッシュの標榜する「way forward」(この先に続く道/前途)は探り当てられるかも知れない。 しかしその顔は怖じ気づいて見えた…戦争で疲弊したこの国を鼓舞するには万策尽きたようだ。……しかしこの男の言っていることに果たして効果があるだろうか。アメリカの国民がそんなことを信じるとでも思っているのだろうか。 January 12, 2007 | 米流時評 | ブログ雑誌『楽園通信』デイリー版 .......................................................................................................................................... A Crisis of Confidence By Howard Fineman | Newsweek WEB EXCLUSIVE | JAN. 10, 2007—10:12 P.M. EST Bush's way forward may be sensible. But his face showed fear — and that's no way to rally a war-weary nation. Unlikely un-cockyness George W. Bush spoke with all the confidence of a perp in a police lineup. I first interviewed the guy in 1987 and began covering his political rise in 1993, and I have never seen him, in public or private, look less convincing, less sure of himself, less cocky. With his knitted brow and stricken features, he looked, well, scared. Not surprising since what he was doing in the White House library was announcing the escalation of an unpopular war. 初めて見せた弱気 ジョージ・W・ブッシュは、整列した警官にかける号令のように、以前は意気揚々と自信たっぷりに語っていたものだ。私が初めてこの男にインタビューしたのは1987年で、その後93年には彼の政治的躍進を追って報道して来た。 しかし公私両面で、こんなに説得力が無く、自信喪失した弱気な彼は見た事が無い。眉間にしわを寄せ、ひるんだような表情で、言うなれば一見して怖じ気づいて見えた。もっとも、今夕ホワイトハウスの図書室でやっていることを考えればもっともな話なのだが。何しろこの評判の良くない戦争をさらにエスカレートしようとアナウンスしているのだから。 What is beneath the collapse of Iraq The president may well be right that we cannot afford to leave or lose in Iraq . He makes profound sense when he observes that a collapse of Iraq would mean the rise of a giant version of the Taliban's Afghanistan — with a million times the oil in the ground. イラク崩壊がもたらすもの 「我々はイラクをこのまま見捨てる訳にはいかない。イラクで負ける訳にはいかない。」こう言う大統領の理屈は正論かも知れない。 特に「イラクの崩壊は、アフガニスタンでタリバンが跋扈した経緯の巨大モデルを意味する」と観測する点に関しては、彼の意見は根本的に理にかなっている。なぜなら、イラクの地下にはアフガニスタンの100万倍もの石油が埋蔵されているからだ。 Unbelievable believability But if he was trying to assure the country that he had confidence in his own plan to prevent that collapse, well, a picture is worth a thousand words. And the words themselves weren't that assuring either. Does anyone in America or Iraq , or anywhere else in the world for that matter, really think that the Sunnis and Shia will make peace? Does anyone think that embedded American soldiers won't be in danger of being fragged by their own Iraqi brethren? Does anyone really think that Iran and Syria can be prevented from playing havoc in Iraq and the rest of the region by expressions of presidential will? 信じがたい妄信 しかし、仮に崩壊を食い止めるという点で自分のプランに自信があると国民に向かって保証しようとしていたにしても、まぁご覧の通り、百聞は一見にしかずである。しかも言ってること自体もまた、事実を裏付けるものではなかった。 アメリカにしろイラクにしろ、この件に関しては世界のどこであれ、一体全体どこのどいつが「スンニ派とシーア派が仲直りする」なんてことをまともに考えるだろうか! 攻撃の対象として目をつけられるアメリカ兵を窮地から救ってくれるのはイラクの兄弟分だなんて、一体誰が本気でそんなことを考えるだろうか。 大統領の思し召しによって、イランとシリアがイラクや中東で暗躍するのを食い止められるだなんて、虫が良いにもほどがある。 Noble goal like FDR radio address George Bush had the look of a man who knew he had made a royal hash of things in reaching for what most enlightened people would say was a noble goal: a stable, antiterrorist Iraq. In his televised address about Iraq, the president used the book-lined backdrop of the library in the White House to evoke the midwar FDR. This was supposed to be the kind of matter-of-fact, detail-filled radio address that the Old Man gave each week through the course of the last Good War. ルーズベルト流の全国放送 ジョージ・ブッシュは、あたかも賢人が悟りを拓いてご託宣でも下すようなもったいぶった口調で、我ながら素晴らしい事を宣言しているぞと自覚している男のように見えた。それはたしかに、実に高邁な目標である。「反テロリストを標榜し安定化するイラク」 大統領のイラクに対する政見はテレビのライブ中継で全国に流されたが、ホワイトハウスのライブラリーでずらりと並ぶ本を背景にもってきた。フランクリン・ルーズベルトが戦時中よく使った心理作戦を彷彿とさせる、なんとも古い手である。本来なら、あのご御大がかつての「良き戦争」を全うするために毎週国民に語りかけ続けたような、こまめで気合いの入ったたぐいの大統領演説であるはずだった。 Bush's political problem Problem was, Bush had long since forfeited the political credibility that FDR was able to maintain through his presidency. Roosevelt made huge mistakes, and the rules of the times allowed him to hold back much information. But the public believed him in his role as a leader of the Western World. Luckily for Roosevelt, he was on the radio for the most part. Bush's political problem is not so much that he has lied to the American people—though he may well have done so—but that he seems for years to have been lying to himself. ブッシュの致命的欠陥 問題は、先人FDR(フランクリン・ルーズベルト大統領)が任期中を通して国民へ地道に語りかけ続けることで勝ち得た政治的信頼は、ブッシュの場合おざなりになったまま久しかったことである。ルーズベルトもまた大きな間違いを仕出かしたが、歴史のカーテンに隠れてそれほどあらは見えてこない。しかし当時の国民は、欧米自由主義社会の指導者としての彼の役割に信頼をおいていた。ルーズベルトにとって幸運だったのは、ほとんどの場合ラジオを介してであったことだ。 ブッシュの政治的難点に関して言えば、アメリカ国民に対して嘘をついたということはさほど問題ではない。たしかに随分うまいことやったものかも知れないが、自分自身にも何年も嘘をつき続けてきたように見えるのは困ったものである。 Oblique apology not apologize What the voters saw on TV just now was a man struggling to come to grips with his own unwillingness to face facts. It's still a struggle. His acknowledgement of mistakes was oblique and not as brave as it sounded at first blush. Mistakes were made, and he said. "The responsibility rests with me," he said. What he meant to convey was that others had made the mistakes, but that he was stepped up to take the hit. Hoo-aw! 図々しい屁理屈 選挙民がテレビで見たのは、真実と向き合うのを避けてきた自らの逃げ腰を、ついに直視せざるを得ない局面に立ち苦闘しているひとりの男の姿だった。冒頭勇気ある告白のように聞こえた自らの過ちを認める言い方も、よく吟味するとおためごかしに過ぎなかった。彼の言い草はこうである。「過ちはあった。」(ここまではいい。問題はそのあと。)「私がその咎(とが)を受けましょう。」売り込もうとしたのは、「誰かがが過ちをおかしましたよ。けれども私が代わりに進んでその罰を受けましょう」という屁理屈。まったくよく言うよ! With whom had he consulted? He said that he had "consulted" congressional leaders of both parties before he came to a decision on sending more than 20,000 additional troops. He didn't really consult with members of Congress, and certainly not with Democrats, unless you consider Sen. Joe Lieberman a Democrat. 誰と相談した結果? 2万人以上の追加人員を派兵する決定を下すに至る以前に、民主・共和両党のリーダーにお伺いをたてたと言った。しかし実際には下院の誰とも相談しなかったし、ましてや民主党議員と相談だなんてある訳がない。もっとも(ブッシュにへつらう裏切者)ジョー・リーバーマン上院議員を民主党議員と数えるならの話だが。 War by grim determination Forty years ago, another president from Texas escalated an unpopular war. A famous Washington columnist, James Reston, described Lyndon Johnson's leadership as "war by tantrum." This Texas president doesn't operate through tantrums, and this wasn't a tantrum. This is an expression of grim determination, based on a moral vision, a worthy if perhaps unrealistic goal, and a fierce hatred of being branded a loser. I could tell you lots of stories about just how much Bush hates to lose, and always has. 負け犬恐怖症の戦争 40年前、テキサス出身のもうひとりの大統領が、同じく評判の悪い戦争(ベトナム戦争)をエスカレートさせていた。ワシントンの著名なコラムニスト、ジェームズ・レストンは、そのリンドン・ジョンソンのリーダーシップを「癇癪(かんしゃく)持ちの戦争」と表現した。一方、現代のテキサス大統領は、癇癪で作戦展開する訳ではないし、癇癪でもない。負け犬の烙印を押される事への極端な嫌悪。百歩譲って倫理的観念に立てば、たとえ多分非現実的な目標であったとしても実現する価値があると盲信する、気違いじみた決意の現れである。ブッシュがどれだけ負けず嫌いかという話は、くさるほど挙げられる。そしていつも負け続けている話も。 Will it work? The president's chances of success, such as they are, now rest with the reasonableness and details of his plan. Will it work? His says that his generals "report" that it will. Do the American people believe that it will? I'm not sure that they are really listening, but if they were watching, they can't have been reassured by the man they saw in the basement of the White House. 成功の報告 大統領が成功するチャンスは、こんな手口で語られ、あとは彼の計画のもっともらしい理由と説明にゆだねられた。しかし果たして一体効果があるだろうか。彼は配下の将軍たちがそうなると「報告」したと言っている。しかしアメリカの国民がそうなると信じるとでも思っているのだろうか。彼らが大統領の話を真面目に聞いていたかどうかは疑わしいが、万一テレビを見ていたとしても、ホワイトハウス地下のライブラリーで見た男に保証してもらえる訳がない。<抄訳 ysbee> ■ ■ ■ ■ ■ *ブッシュ政権の弱点に関する「米流時評」の記事リンク 5/08 ニュースのてんこ森/連休明け5時起き第一報 5/09 続ニュースのてんこ森/あやうし!風雲ブッシュ城 11/13 パパ・ブッシュの介入/共和党体勢崩落後のアフターショック 11/19 「転がる石のように」共和党内部の反乱/政権末期症状その1 11/20 「復讐するは我にあり」ネオコン首謀者の変節/政権末期症状その2 ◀ ブログ村ランキングにぽちっとひと押し ◀ 人気blogランキングへ一票 ◀ 今年は少しがんばろう! ◀ もうひとつよろしく! .......................................................................................................................................... ハワード・ファインマンはニューズウィーク誌の主筆コラムニストで、普段からワシントンの政治コラム「Living Politics」で巧みな時事評論を連載していますが、今回のように国家の方向転換が期待されるような重大な局面では真っ先にペンをとり、全体像がつかめるようなcomprehensiveな時評を発表します。 しかし全然気張ったところはなく、いかにもアメリカ的なカジュアルな評論なので、原文でも充分にとっつきやすいと思います。ただし彼のコラムはNewsweekオリジナルの国内版掲載なので、ある程度米国の政治事情をわかっている読者対象という設定で、ところどころ説明が必要な箇所もあると思います。しかしながら、読み進むうちに行間に隠された彼一流の皮肉や諧謔が読んでとれ、時事とユーモアという一粒で2度おいしい文章が必ずや味わえる事を保証します。 そう言えば彼に関しては以前にも名探偵シャーロック・ホームズの片腕、ワトソンのようだと評したことがあります。(『米流時評』コラム「傷だらけの星条旗 / 米国ジャーナリズムの良心」) つまり経験則にのっとった直感で、患者を「ぱっと見るだけ」でその人の病歴から性格、両親からの遺伝体質まで言い当ててしまう名医のような存在です。特に彼の嗅覚は不正・隠蔽に関して異常に鋭く、名刑事が日常の些細な癖から犯人(ホシ)をぴたりと言い当てるように、ワシントンのマキャベリスト政治家のどんな欺瞞の一瞬も見逃さない天眼鏡が、生来のジャーナリストの虹彩に備わっているように思えます。 ワトソンとか天眼鏡とか、まるで多羅尾伴内(!)のような古臭いイメージがつきまとうのは、きっとファインマン特有のアメリカ版床屋談義のような、人間臭い肩のこらない筆致のせいでしょう。ブランディング的にコピーをふるなら、さしずめ「ワシントン横丁のご隠居」かな。 ■ ■ ■ ■ ■ 楽園通信ご愛読のみなさまへ より迅速な情報発信のため、12/30号より日刊のブログはこちらのexblogで発行いたします。掲載記事はまとめて従来の本誌へ保存版として掲載します。今後とも日刊『米流時評』、月刊『楽園通信』共に引き続きご愛読くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。<編集長 ysbee> 以下ブログの本誌です: ▶ 本誌『楽園通信』カバーページ ▶『楽園通信』全記事アーカイブ ▶『楽園紀行』イタリー編トラベローグ ▶『楽園百撰』ハワイのベスト100 ▶『米流時評』コラム「傷だらけの星条旗 / 米国ジャーナリズムの良心」
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| 2007-01-12 08:21
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