by ysbee-Mac
カテゴリ
楽園通信アーカイブ 米国ジャーナリズム 米国政治 国際時事 新冷戦時代 テロ・陰謀 中近東・イラン問題 イラク戦争 レバノン戦争 北朝鮮問題 アジア問題 宇宙開発 グローバルビジネス 楽園紀行 楽園百撰 私の本棚 映画の友 ジャズの森 デザイン手帖 アップル神話 昭和クロニクル 世界不思議探検倶楽部 以前の記事
検索
最新のトラックバック
読んでおいしいブログ
• • • • • • • • • • • • •
ブログ雑誌『楽園通信』 のブリリアントな仲間 • • • • • • • • • • • • • [ Brilliant Bloggers ] • • • • • • • • • • • • • サンノゼ ジーニアス通信 Kenn’s Clairvoyance rararaのNY感動フォト帖 ニューヨークの365日 Valenyのちょっといい話 英語でブログ Blog in JP 正統日本の襟を正す! 訳わからんこのシャバは 良書満載 ! 知の本棚 本を読もう! VIVA読書 爆笑!中国現地事情 とんじいさんの爺砲弾 meixi の英&中に挑戦! 私の語学奮闘記 志乃と淳のJapanな日々 じいじとばあばと一緒に 志乃と淳のバギオな日々 フィリピンで英語生活 KiKi*の仏語レッスン 学校行かずにフランス語 気の向く侭にヨーロッパ 窓を旅する ポーランド発 東欧事情 鷲鷹のワルシャワ情報 milestaの心にしみる本 本からの贈り物 巨石・石のなかの風景 Lithos Graphics Lithos の日記 今日の今を写真でつづる Everyday Everything... ヨーロッパ撮りある記 ウィーンとパリと好き... 英国に暮らしてみれば イギリスのLife Actually きらり☆の世界旅日記 ラトヴィア旅日記 yabaniのイエメンLife 幸福のアラビア滞在記 おりえんとの美術巡礼 イスラムアート紀行 越ヌールパキスタン便り ペシャワール塀の中物語 三紗の北フランス通信 うるわしのブルターニュ 大阪発VOWやねん通信 吉村智樹の街がいさがし 日本語のルーツを求めて 進め!ことのは探検隊 粋な男の雑学情報 ダンディズムのすすめ 小川隆夫のJazz Blog Keep Swingin' 徒然なるままに政策提言 渡部昇一的ココロだー! 平成のアントレプレナー PV TODAY 米国政治オピニオンBlog Daily KOS • • • • • • • • • • • • • タグ
イラン
ブッシュ
中東戦争
イラク戦争
米国政治
プーチン
スターウォーズ
中国
核問題
スパイ
テロ
世界遺産
遺跡発掘
宇宙開発
新冷戦時代
衛星ミサイル
ストーンヘンジ
日本
北朝鮮
サウジアラビア
最新の記事
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ブッシュ政権最後の審判? イラク侵攻の理由捏造を問われるまでの経緯 【Nigerian Forgerie】 ナイジェリアのイエローケーキ 2003年当時イラクのフセイン大統領が、核兵器すなわち原子爆弾の素材となるイエローケーキをナイジェリアから入手した【Nigerian Yellowcake Forgerie】という証拠をつかむため、当時CIAのスパイだったヴァレリー・プレイムは、特命大使ジョー・ウィルソン【ambassador Joseph/Joe Wilson】の妻としての身柄を利用し、ウィルソンの外交訪問を表向きの事由にナイジェリアへ密令を受けて飛んだ。訪問中CIAの手先である現地のスパイと連携しながら核爆弾材料の疑惑の捜索にあたったが、証拠はないという結論を得て帰国。その旨CIA本部へ報告した。しかしその後ブッシュ政権は、当時のCIA長官ジョージ・テネットに捏造させた、根拠の無い「サダム核兵器開発説」を国連にまで持ち込んで、イラク侵攻の根拠を捏造【The Big Bold Lie】した。 【War in Iraq】 イラク侵攻 国際社会での、仏・独・露の反対にもかかわらず、この事由をもとに米国は2003年3月20日未明クウェートから国境を越えて、米軍と英・日・韓ほか連合軍によるイラク侵攻を開始【War in Iraq】した。今からちょうど4年前の早春である。米軍はその後4週間でバグダッドを陥落【Fall of Baghdad】。その年10月には「Spider Hole/蜘蛛の穴」と呼ばれる地中に掘った細長い穴に隠れていたサダム・フセインを捕獲。事実上軍事的には、米軍の率いるイラク連合軍側勝利の体裁をとった。 【Chronological Events】 今日までのイラクの経過 2004年イラク新政権発足 » イラク史上初の民主的総選挙実施 » サダム政権時には主流だったスンニ派の反対する新憲法を、シーア派主導のアルマリキ政権が採択 » スンニ暴徒の自爆テロ続発 » 治安の真空地帯に乗じて ザルカウィの率いるアルカイダ・イラク軍のテロ行為頻発 » シーア派三大本山のひとつ、サマラのアル・アスカリ寺院【Golden Mosque】何者かに爆破さる » 憤激したシーア派がスンニ派に復讐 » アル・サドル師の率いるシーア派軍団台頭 » 西の隣国シーア派主流のシリア政府と20年ぶりに国交回復 » 昨年暮れのサダム処刑【Sadam Execution】 » 東の隣国イランからの武器・資金援助表面化 ……等々、北部のクルド人地区の自主独立要望とあいまって、イラクの国土を三分する複雑な「民族抗争と宗教戦争が錯綜する市民戦争」に展開。 2007年に入って、長期化する内戦の泥沼に見切りをつけた英国ブレア首相が英軍のイラク撤退を宣言したにもかかわらず、ブッシュ政権は国内の反戦ムードを尻目に「SURGE」と称するイラク増兵案を強硬に押し通そうとしている。 【Big White Lies】 ホワイトハウスの嘘 この間「戦争開始事由の捏造は国民への欺瞞であり国家犯罪である」と事態を深刻にとらえたジョー・ウィルソンは、ブッシュ政権がイラクに攻め込んだ根拠の「ナイジェリアのイエローケーキ」はでっちあげだ、と2003年7月6日付のニューヨークタイムズ紙OP-ED【Opinion Editorial】 時評コラムで発表。全米を騒然とさせ、「ホワイトハウスの嘘【Big White Lies】発覚」の発端となった。 ▼ 「シカゴのエリオット・ネス」連邦検事フィッツジェラルドが糾弾する最高裁の法廷を出るボブ・ノヴァック 【Exposure by Bob Novack】 ボブ・ノヴァック暴露記事 それからわずか6日後に、今度はブッシュ寄りの政治評論家ボブ・ノヴァックが新聞とサイトの時評コラムで、外交特使ジョー・ウィルソンの妻ヴァレリー・プレイムは、実はCIAの覆面スパイだったと暴露。この一件で、諜報機関では関連した地元のスパイの命が危険にさらされるなど、深刻な事態を迎えた。このホワイトハウスからメディアへの極秘情報の意図的垂れ流しは、政権首脳部による「諜報機関の機密事項漏洩」にあたる国家的犯罪であるとして、米国の世論でも一挙にブッシュ反対の声が強くなり、結果的に2006年11月の中間選挙では、イラクからの米軍即時撤退の要求を掲げた民主党議員候補が大勝し、下院の過半数を占める与党となった。 【CIA Leak Case】 スパイ身柄漏洩事件 これら一連の漏洩事件は「Plamegate/プレイムゲート」と呼称され、ホワイトハウスが国民を騙して戦争へ引きずり込んだ一大虚偽事件として、ホワイトハウス、上下両院、ペンタゴン、最高裁以下の法曹界、メディア・一般国民を問わず、「ウォーターゲート以来最大のホワイトハウスによる国家的犯罪、諜報身柄漏洩事件/CIA Leak case」として、常にマスコミを賑わせてきた。特に2005年11月には「シカゴ司法界のエリオット・ネス」と呼ばれるパトリック・フィッツジェラルド連邦検事が、ホワイトハウスと一部ジャーナリスト【ニューヨークタイムズの論説委員ジュディス・ミラー、週刊誌『TIME』のマシュー(マット)・クーパー記者】との癒着を問題に最高裁法廷へ起訴し、ホワイトハウス首脳部・職員、CIA高官、メディアのトップジャーナリストほか、数々の証人が喚問され最高裁で証言。この最高裁法廷での審判の帰結として、今月6日ついに、元チェニー副大統領補佐官のスクーター・リビイに対して、偽証罪を含む4つの罪状で有罪の実刑判決がくだった。 ▼ 左:この事件で唯一起訴されたスケープゴート、スクーター・リビイに2月末に有罪判決/右:リビイ受け売りのサダム核兵器保有説をNYタイムズのOP-EDに執筆し首になったコラムニスト、ジュディス・ミラーも証人喚問で出廷 【Plamegate】 プレイムゲート また今年に入ってからは、ヴァレリー夫人がスパイとしての身柄を暴露されたために諜報活動ができなくなり、CIAのベテラン職員としての座を辞職せざるを得なかったとして、ウィルソン夫妻はホワイトハウスを相手取って損害賠償の「民事事件」を起こし、チェニー以下を起訴している。諜報機関の機密事項を、ある一定の(ブッシュ政権びいきの)メディアを対象に報道するよう意図的に遠隔操作したホワイトハウス側の動機は、「イラク戦争の理由捏造の経緯を知りブッシュ政権の戦争続行に反対する、ウィルソン夫妻の存在を危うくして口封じするためだった」というのが通説であるが、真偽の確証は今後の法廷での論争にかかっている。 【Gonzales to Go】 ゴンザレス疑獄 折りも折り今週早々、テキサス州知事時代以来ブッシュお抱えの司法界の長たるアルベルト・ゴンザレス司法長官が、司法・立法・行政の三権分立の基本精神に反して、ブッシュ政権にとって都合の悪い連邦検事を8人も勝手に解雇していた事実が明るみに表出。ホワイトハウス癒着体質のゴンザレス長官の辞任を要求する声が、ブッシュ体制派であるはずの共和党の議員からさえも出る始末。ここ1・2週が長官の解雇まで発展するかどうかの山場である。 【Committee Hearing】 下院聴聞会 その週末の今日、これら一連のブッシュ政権の大嘘を白日の下にさらすことになるだろう、と長いこと期待されていた下院の国会監査是正委員会【the House Oversight and Government Reform Committee】の聴聞会が、全米の国民・メディアが固唾をのんで見守る中で午前9時開幕した。その最初の事情聴取人として喚問されたのが、この事件の中心人物で、かの元CIAスパイ、ヴァレリー・プレイムである。以上も含めて、今後数回にわたってアメリカが抱える最大の問題「イラク戦争」発端の謎を解く鍵として、この「プレイムゲート」CIAスパイ身柄漏洩事件/CIA Leak Caseの一部始終をお伝えしていきたい。 【History on the Screen】 映画に見る米国政治史 米国政治史上有名な米議院の聴聞会としては、50年代初めのマッカーシーの「Red Purge/赤狩り」がある。当時の共産党寄りの知識人を一網打尽にしたこの聴聞会の様子は、スコセッジの映画『AVIATOR』の中盤で、レオナルド・ディカプリオ扮する航空業界とハリウッドのタイクーンだった故ハワード・ヒューズが、マッカーシー体制の言論統制に真っ向から反駁するシーンに活写されている。 また2005年のジョージ・クルーニー製作の『Good Night, and Good Luck』は、往年のCBSテレビのニュースアンカーとプロデューサーたちを主役にすえ、言論の自由を圧殺するマッカーシーのメディア管理体制に徹底抗戦する、勇気あるジャーナリスト群像が描かれた名作である。アンカーのエドワード・R・モローは、現在でもジャーナリストの鑑として崇拝され、米国ジャーナリズムの栄誉ある「エドワード・モロー賞」に名を残している。 現在の米国メディアにおいてモローに匹敵するメディアのヒーローと賞賛されるのが、このブログでも何度も推奨してきたMSNBCの人気ニュースショー『Countdown w/Keith Olbermann』のアンカーキース・オルバーマンである。 米流時評2/10号の紹介記事をご一読いただければ、彼が「我々の時代のエドワード・モロー/Morrow of our times」と呼ばれる理由が、充分におわかりいただけることと思う。 【2007年3月17日 米流時評 ysbee記】 ▶米流時評 3/18号「ヴァレリー・プレイム事件・第1章 ブッシュ政権最後の審判開幕」へ続く ▼ ぽちぽちっとランキング、よろしくおねがいします! 以下ブログの本誌です ▶ 本誌『楽園通信』カバーページ ▶『楽園通信』全記事アーカイブ ▶『楽園紀行』イタリー編トラベローグ ▶『楽園百撰』ハワイのベスト100 『米流時評』自選コラム・ベスト3 ▶傷だらけの星条旗/米国ジャーナリズムの良心 ▶米国式濃縮ニュース解説/風に聴け精神よ何処へ ▶西暦2003年のコマーシャル/広告と戦争のはざまで
by ysbee-Mac
| 2007-03-17 10:04
| テロ・陰謀
|
ファン申請 |
||