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スペイン人の征服で破壊されたのはマヤ文明だけではなかった。古代インディオの良き友であった犬族もまた滅亡の運命を辿らされた……数千年の古代犬の血統をひくパンク犬。ペルーの海岸沿いに点在する古代リマ文明遺跡の番犬たちは、まるで千年もの時を超えて待っていたかのように観光客を迎える。今や歴史的景観の一部として名物になったペルーの生きた世界遺産、無毛犬の物語。
.......................................................................................................................................... January 22, 2007 | 米流時評 | ブログ雑誌『楽園通信』デイリー版 New Life for Ridiculed Dog Species Peru protects 'punk' animal given its ancient lineage By Andrei Khalip | REUTERS — MSNBC.com/World News LIMA, Peru | JAN. 22 — His eyes gleaming with joy underneath a natural yellow mohawk, Josh the Peruvian Hairless Dog heads out to greet tourists at Lima’s Pucllana ruins. パンク犬・ペルーの生きた世界遺産……古代犬の血統を守るインカ帝国遺跡の主 2007年1月22日 ペルー リマ市発 | アンドレイ・カリップ/ロイター通信 ペルーの首都リマの郊外にあるプクヤーナ遺跡をを訪れた観光客は、ペルーの無毛犬ジョッシュの出迎えを受ける。自然に生えたモヒカン刈りのような黄色いたてがみの下から、うれしそうに目を輝かせての歓迎だ。 A part of the historic sites About the size of an English pointer, Josh and his kin are not guard dogs, instead they are guarded behind the walls of this and other historic monuments on the Peruvian coast — the hairless hound’s habitat for more than 3,000 years. They are part of the historic scenery here, but the canine breed almost became history several years back. ペルー遺跡の歴史的景観の一部 その大きさはイングリッシュポインターほどだが、ジョッシュとその一族は番犬種ではない。むしろ、彼らはペルーの海岸沿いに点在するこういった遺跡の外壁によって、逆に外敵から保護されている。これらのインカ帝国の遺跡こそ、3000年以上にわたって無毛犬の住まいとなってきたのである。ここでは、彼らは歴史的景観の一部となっている。しかしこの品種自体が歴史的存在となったのは、ほんの数年前のことだ。 左:現在のペルー共和国首都リマ市の中心部 右:リマ市郊外プクヤーナ遺跡に残る階段状の壁 Walking evidence of archeology “Now we can say they are safe, saved by this project, but a few years ago the Peruvian Hairless Dog was under threat of extinction in Peru,” said Pedro Vargas, coordinator of the Huaca Pucllana archeological project excavating an ancient temple site of the Lima civilization dating back to 500. The breed normally has hair resembling a mohawk on the head and a tail brush, but otherwise has naked dark, very warm skin. 生きた古代リマ文明の遺産 「このプロジェクトが守ってくれるので、彼らももう大丈夫でしょう。でもほんの数年前までペルーの無毛犬は、この国では絶滅危機品種だったんですよ。」こう語るのはワカ・プクヤーナ遺跡発掘プロジェクトのコーディネーターであるペドロ・ヴァルガス氏。紀元500年にさかのぼるリマ文明(インカ文明)の古代寺院遺跡を発掘するプロジェクトである。この品種の際立った特徴は、通常その前頭部にモヒカン刈りを思わせるたてがみが生え、ブラシのようなしっぽを持つ点である。しかしそれ以外の部分は毛が無いので、体温が直に伝わる暖かい黒い肌を持つ。 Conquistador dog drove native dogs The Spanish brought giant war dogs to fight the natives and would often amuse themselves by setting off one such dog against a small pack of the smaller local breed.“There are reports it could tear four, five hairless dogs in pieces easily,” Vargas said, caressing Josh’s head. For centuries afterwards, it mostly ceased being a pet animal and would roam along the coast feeding on mollusks, often hunted by people simply for fun or for skins, believed to help with arthritis and used sometimes as thermal bags due to a popular myth that they retain heat. 犬も征服したスペイン人 しかし、征服者のスペイン人は巨大な闘犬を引き連れてインディオを追い立て、小型の土産犬の群れに向かって放つ残忍な狩りを楽しんだ。「古文書を見ると、その大型犬は五・六匹の小型犬など簡単に八つ裂きにできたらしいです」ヴァルガス氏はジョッシュの方を気にしながらこう言った。 それから数世紀もたって、愛玩犬としての役割はすたれてしまったため、ペルーの海岸地域では野良犬と化し禿鷹の餌食となった。また時として気慰みのため、あるいはその皮をはぐために、心ない人々によって狩猟の対象にもなった。無毛犬の皮は民間療法で神経痛をやわらげると信じられ、またある時は保温効果があるという言い伝えのおかげで保温袋として用いられたからである。 左:フランシスコ・ピサロ:スペインの征服王で、ペルーの首都にあったインカ帝国を征服。 西インド諸島からパナマ海峡を横断して太平洋を発見した。 中:アズテカのインディオの王モクテズマが、上陸したスペイン人の征服に合い処刑される図。 (テキサス州立ヒューストン大学付属ヒューストン美術館蔵 屏風絵の一部) 右:制服王ヘルナン・コルテス:同じく大航海時代にスペインから中南米に侵攻し、ピラミッ ドで有名なメキシコのマヤ古代文明を滅亡させた。ピサロのまた従兄弟でもある。 Peru’s only world-registered breed As a result, the breed got to the 21st century on the brink of extinction, and that’s when the government decided to safeguard it by ordering all archeological sites along the coast to have at least a pair — after Huaca Pucllana’s 1989 initiative. They are now also Peru’s only own world-registered breed. ペルー唯一の生きた世界遺産 こうした経緯で、21世紀を迎える頃には無毛犬の品種はほとんど絶滅の危機に瀕した。しかしそのときにこの品種を救ったのは、ペルー政府の号令であった。海岸線に沿って点在する古代遺跡に少なくとも一対の番犬を配置して保護することを決定したのだ。始まりはワカ・プクヤーナ遺跡の発掘現場で、1989年からそのお手本となった。彼らは今やペルー唯一の生きた世界遺産でもある。 'Punk,' a great company of human “We know there are quite a few now, and there are people breeding them and people buying them here and for export — it is a luxury dog now,” Vargas said, adding though there was still a lot of prejudice against the dog’s naked skin.“Ugly dog, they call it, dirty dog, ‘punk’ dog. But it is much cleaner than hairy dogs — leaves no hair around the place, has no fleas, does not provoke allergies. And it is a great company and a live thermal bag in winter.” 人類の友、パンク犬 「現在では極めて少数しか残っていない貴重な犬だと知られているので、これを繁殖させたりペルーの国の内外で買い求める人がいます。いまや大変な贅沢犬になってしまいましたよ。」ヴァルガス氏はそう言い、この犬の毛の無い肌の希少価値を付け加えた。「ふつうは醜い犬、汚い犬、パンク犬と呼ばれます。でもふさふさした毛の犬よりはよっぽど清潔ですよ。そこらじゅうに毛を落としたりしないし、ノミの心配もない、飼い主はアレルギーになりませんし。何よりも彼らは人間の素晴らしい友達で、おまけに冬は湯たんぽがわりにもなるんです。」 古代犬の体躯は、双子のロムルスとレムスを育てた古代ローマ伝説の狼を彷彿とさせる Three at ruins, at home at last Josh, his mother, Jala, and brother, Cuni, feel quite at home at the Lima ruin, where the breed had lived for millennia. “It’s rather curious,” Vargas said. “As soon as the museum closes it’s like they say: ‘Our home is ours again,’ and start walking up and down the walls of the ruin. They are the masters here.” 三匹の古代遺跡の主 ジョッシュ(ホセ)と母犬のファラ(南米の発音ではJはFになる) そして弟のクニは、彼らの祖先が何千年も住み着いてきたリマの遺跡で、まるで我が家にいるようにきわめてくつろいで見える。ヴァルガス氏はさらに続けてこう説明する。 「面白いことに、遺跡の公開時間が終るやいなや、彼らはまるでこう言ってるように見えるんですよ。『ここはまた俺たちの住処に戻ったぞ』ってね。そうして遺跡の階段状の外壁を上がったり降りたりして、我が物顔でうろつき始めるんです。彼らこそ、ここの主ですよ。」 <抄訳 ysbee> ◀ ブログ村ランキングにぽちっとひと押し ◀ 人気blogランキングにも清き一票を ◀ 今年は少しがんばってみよう!ただ今4位 ◀ FC2ブログ・おかげさまで2位になりました ........................................................................................................................................... 19日のフィレンツェでのモナリザの子孫発見に次いで、今回の「世界不思議探検倶楽部」では南米のリマ文明遺跡で、インディオの古代犬の子孫がおでまし。 スペイン人の征服で破壊されたのはインカ帝国だけではなかった。古代人の良き友であった犬族もまた、滅亡の運命を辿らされた…… 数千年の古代犬の血統をひくパンク犬、いかがでしたか。オリジナルの書き手の語りが巧かったので、つい最後のところでホロリとなってしまいました。滅び行くもの、みな美しき……二度と再生できない世界の歴史的遺産を、大切に守っていきましょう。 注:日英両方の段落についている「小見出し」は、段落を把握しやすくするために私がつけたもので、原文にはありません。その他誤謬がありましたら、コメントでお知らせください。<ysbee> 以下ブログの本誌です: ▶ 本誌『楽園通信』カバーページ ▶『楽園通信』全記事アーカイブ ▶『楽園紀行』イタリー編トラベローグ ▶『楽園百撰』ハワイのベスト100 ▶『米流時評』コラム「傷だらけの星条旗」
by ysbee-Mac
| 2007-01-22 01:21
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