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The Tenticles of Global War: Spreading the Front Lines to the Global War By Michael Goodwin | July 9, 2006 The New York Daily News | Translation by ysbee 新聞自体はどちらかというと保守系。一見夕刊フジ的体裁のタブロイド新聞に見えるが、そこは Casual & Vanity Culture/お気楽な世俗文化の国アメリカ、一般大衆にはよく読まれている。 しかしこの記事は原文を読めばおわかりのように、短い文章の中で米国の外交政策の過去・現在・未来を洞察していて非常にわかりやすい。しかも右派・左派 (共和党 vs.民主党) の論調に偏ることなく、米国市民全体の期待・失望・今後の政策へのかすかな望みを見事に代弁している。さすがは CNN をはじめメディア関係者の多くが感嘆したのも頷ける、時代の不安を凝縮した政治コラムの名論である。まずはご一読を。(*掲載写真はすべて昨年夏のレバノン戦争当時のもの) __________________________________________________________________ February 8, 2007 | 米 流 時 評 | ブログ雑誌『 楽 園 通 信 』デイリー版 第三次世界大戦の兆候/アメリカが恐れるグローバルウォーの最前線 By マイケル・グッドウィン | 2006年7月9日 NYデイリーニューズ社説 | 訳 ysbee 1. It's WW III, and U.S. Is Out of Idea We seem to be heading there, it's time to give this conflict a name. Last week's headlines prove the point: North Korea fires missiles, Iran talks of Nukes again, Iraq carnage continues, Israel invades Gaza, England observes one-year anniversary of subway bombing. And, oh, yes, the Fed stop a plot to blow up tunnels under the Hudson River. World War III has begun. 【第三次大戦はすでに始まっている】先週の各新聞の大見出しはこのポイントの証明である。いわく北朝鮮ミサイル発射、イラン核再開発、殺戮の続くイラク、イスラエルのガザ侵略、英国地下鉄爆破事件1周年。それからそうそう、米国ではハドソン川のトンネル爆破計画をFBI が防止……第三次世界大戦はすでに始まっている。 2. We're heading there It's not perfectly clear when it started. Perhaps it was after the Berlin Wall fell and the Cold War ended. Perhaps it was the first bombing of the World Trade Center, in 1993. What is clear is that this war has a long fuse and, while we are not in the full-scale combat phase that marked World Wars I and II, we seem to be heading there. The expanding hostilities mean it's time to give this conflict a name, one that focuses the mind and clarifies the big picture. The war on terror, or the war of terror, has tentacles that reach much of the globe. It is a world war. 【大戦に向かう兆候】これがいつ始まったのかはさだかではない。多分ベルリンの壁が崩壊して冷戦が終わった直後か、1993年の最初のワールドトレードセンターの爆破からだろう。ともかく現在はっきりしていることは、この戦争は長いことくすぶり続け、第一次・第二次世界大戦が記したようなフルスケールの戦闘段階には至っていないとはいうものの、もうその段階がすぐそこまで来ている感じである。 あちら側の敵意が充満してきているからには、もはやこの抗争にも名前を与える時がきたようだ。こうした一連の思惑を凝結して、全体像を見通せるような名前を……反テロリズム戦争、またはテロ討伐戦争。たとえ呼び名が何であれ、この怪物の触角 (アンテナ・導火線) は、もうすでに地球のあちこちにとどいてしまったようだ。これは世界大戦である。 3. Anti-American flagship While it is often a war of loose or no affiliation, and sometimes just amateur copycats, the similar goals of destruction add up to a threat against modern society. Even the hapless wanna-bes busted in Miami ordered guns and military equipment from a man they thought was from Al Qaeda. Islamic fascists are the driving force, but anti-American hatred is a global membership card for any and all who have a grievance and a gun. 【反米が結束の旗印】それはしばしば、勝ち目のない孤独な戦争だったりする。また時として素人の戦争のまねごとだったりするが、似たような破壊の目標が積み重なって、いまやそれは、近代社会に対するひとつの大いなる脅威となってしまった。マイアミのテロ容疑でつかまった不運な追随者でさえ、彼らがアルカイダから来たと思い込んでいたFBIのおとり捜査官を介して、やすやすと銃や兵器を調達できる時代なのである。 たしかにイスラム信者のファシストが勢力を増してはいるとはいうものの、宗教とは関係なしに、現実社会への不満を抱き銃をとる者すべてにとっては「国籍を超えて共通する反米主義の敵意」こそが、この名も無き巨大なグローバル戦線のメンバーシップカードなのである。 4. The worst crisis since Viet-war era The feeling that the wheels are coming off the world has only one recent comparison, the time when America's head-butt with communism sprouted hot spots from Cuba to Vietnam. Yet ultimately the policy of mutual assured destruction worked because American and Soviet leaders didn't want their countries hit by nuclear bombs. 【キューバ危機・北爆と比肩する危機】こんなふうに世界が軌道から脱線したような感覚を味わったのは、最近の史実の中では唯一度しかない。アメリカが共産主義と角突き合わせ、動乱の種がキューバ危機からベトナム戦争にいたるまで芽生えていた「Cold War Era/冷戦の時代」だけである。しかしながら当時にあっても、たとえ戦局が激化しても究極的には局地戦争にとどめるという無言の了解に立った外交政策が効いていた。なぜならアメリカもソ連の首脳も、自国に核爆弾が落ちるのをよしとしなかったからである。 5. Dying-to-die two nuts Such rational thinking is quaint next to the ravings of North Korean nut Kim Jong Il and Iranian President Mahmoud Ahmadinejad. They both seem to be dying to die — and set the world on fire. And don't forget Osama Bin Laden's declaration that it is the duty of every Muslim to acquire a "Muslim bomb." Is there any doubt he would use it if he had it? 【北朝鮮とイラン「決死の馬鹿」】しかしそのような理性的思考も、北朝鮮の気違いキム・ジョン・イルとイランのマムード・アフマディネジャド大統領の怒号の前にあっては、あっけなくかき消されてしまう。彼らはどちらも「死ぬほど死にたがっている」ようにしか見えない。そして世界を火の海にしたいようだ。 ブッシュの裏切り、それと「『ムスリム爆弾』を用意するのはすべてのムスリム信者にとって義務である」と言い放ったオサマ・ビン・ラディンの宣言を忘れてはいけない。考えてもみてほしい。もし彼らが実際にそれ(核兵器)を保有するなら、それを使うことに一抹の疑問の余地もあるだろうか? 6. Government fails us I sound pessimistic because I am. Even worse than the problems is the fact that our political system is failing us. Democratic Party leaders want to pretend we can declare peace and everything will be fine, while President Bush is out of ideas. Witness Bush now counseling patience and diplomacy on North Korea. This from a man who scorned both for five years. 【ブッシュの裏切り外交】私の言ってることは悲観的にとれるだろう。なぜなら私は実際に悲観しているからだ。こんな問題よりさらに由々しい事実は、我が国の政治システムが崩壊しつつあることだ。(当時は野党の) 民主党の指導者たちは、ブッシュ大統領が思いもつかない「平和」を唱えれば、すべてがうまくいくと思いたがっているように見える。(現実はそんな単純なものではない) 片や「北朝鮮問題に対しては辛抱強く外交を」と国民に言い聞かせようとしている肝心のブッシュを見るがいい。これがこれまで5年もの間、北朝鮮とイランの両方を「Axis of Evil=悪の枢軸」と侮蔑し続けてきた同じ男の口から出た言葉とは……。 7. Worst timing of policy change But what choice does he have now that the pillars of his post-9/11 foreign policy are crumbling? As Harvard Prof. Joseph Nye argues in Foreign Affairs magazine, Bush's strategy of "reducing Washington's reliance on permanent alliances and international institutions, expanding the traditional right of preemption into a new doctrine of preventive war and advocating coercive democratization as a solution to Middle Eastern terrorism" amounted to a bid for a "legacy of transformation." 【米国の政策転換の伝統】しかし、9/11以降の彼の外交政策の柱が揺るいでいる今となっては、一体どんな選択肢が残されているというのだろう? ハーヴァード大学のジョセフ・ナイ教授は、外交問題評論雑誌「フォーリン・アフェア」の中で、ブッシュ政権への政策批判に対して、次のように反駁する。 「恒久友好国・英仏や国際機関・国連に対する米国政府の依存度を削減する。伝統的な(自己防衛としての)先制攻撃の権利を、戦争抑止の新政策として拡大解釈する。中近東のテロリズムに対する解決策として、民主化連帯の指導者として名乗りをあげる。」 こうした一連のブッシュの外交戦略は、米国の『政策転換の伝統』の系列に連なるものだというのである。 8. Explosive global front line The first two ideas have been repealed. The third brought Hamas into power and has so far failed to take root in Iraq or anywhere else. I believed Iraq was the key, that if we prevailed there, momentum would shift in our favor. Now I'm not sure. We still must prevail there, but Iraq could mean nothing if Iran or Bin Laden get the bomb or North Korea uses one. Meanwhile, I'm definitely not using any tunnels. 【グローバルに点在する前線】初めのふたつの考え方「国際社会無視と先制攻撃」は、イラク戦争で露骨にも現実となった。3つめの「民主化政策」は、パレスチナとレバノンでは裏目に出てハマスとヒズボラを権力の座につけてしまった。イラクをはじめとする中近東のどの国でも、一様にテロリストの根を断ち切るのに失敗している。 もし米国が辛抱して駐留を続ければ、いずれ時が我々に味方して、イラクが今後の中近東の鍵になると私は信じていた。しかし今やその確信はない。我々は依然困難な駐留を余儀なくされ、しかもイランかビン・ラディンが(核)爆弾を保有するか、北朝鮮がそれを発射すれば、イラクでの努力は水の泡に帰してしまうだけだ。 <『楽園通信』2006年7/11号より転載 訳:ysbee> __________________________________________________________________ ピュリッツァー受賞ジャーナリスト マイケル・グッドウィン ピュリッツァー賞受賞のベテランジャーナリストマイケル・グッドウィン氏は、2004年5月からニューヨーク・デイリーニュース紙コラムを執筆。それ以前は同紙のエグゼクティブ・エディターとエディトリアルページ編集員を務めた。出身はペンシルバニア州ルイスタウン。NYデイリーニュース紙以前にも、ニューヨークタイムズ紙の記者として10年のキャリアがある。またコロンビア大学ではジャーナリズムを教え、ニューヨーク市元市長の伝記『I, Koch』の共著者でもある。一時ケーブルTV局のアンカーを務め、現在でもCNNの「Lou Dobbs/Tonight」にパネラーとしてレギュラー出演。グッドウィン氏は現在妻子とともに、ニューヨークに在住。 今日の記事を執筆したコラムニスト、マイケル・グッドウィン氏も、その歯に衣着せぬ痛快な論調でメディア業界の内外に多くのファンを持っており、原文を読むと、米国ハードボイルド文学のきびきびした文体とマーク・トゥエイン流のシニカルな諧謔が随所に横溢する名文です。(拙訳が舌足らずで深謝!)アメリカにはこういった目も耳も口もペンも達者なジャーナリストが五万といて、還暦をすぎても現役でバリバリ活躍しているので、私のような「ジャーナル・グルメ」にとっては毎日おいしい記事がテレビや新聞の食卓に並び、ついぞ退屈感を味わったことがありません。 アメリカの記事は英語というより『米語』で書かれていて文法的には中学生クラスなので、ぜひ原文で読むこともおすすめします。知らない単語はブンブン飛ばし読みしても、ニュースのように概要の判っている文章なら何となく通じるので、英語習得の一番の近道かと思います。私自身の経験から…… 【楽園通信/米流時評 編集長 ysbee】 ◀ FC2ブログ・おかげさまで1位になりました! ◀ サイトの中で投票お願いします・ただ今2位です ◀ 今年はもう少しがんばってランキング! ◀ ブログ村ランキングもぽちっとひと押し 以下ブログの本誌です ▶ 本誌『楽園通信』カバーページ ▶『楽園通信』全記事アーカイブ ▶『楽園紀行』イタリー編トラベローグ ▶『楽園百撰』ハワイのベスト100 『米流時評』自選コラム・ベスト3 ▶傷だらけの星条旗/米国ジャーナリズムの良心 ▶米国式濃縮ニュース解説/風に聴け精神よ何処へ ▶西暦2003年のコマーシャル/広告と戦争のはざまで
by ysbee-Mac
| 2007-02-08 18:36
| 中近東・イラン問題
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